ブランディングに弱い日本企業の続き
こんにちは。WEBデザイナーの CUBES です。
昨日書いたブランディングに弱い日本企業の続きです。
昨日はApple(iTunes/iPod/iPhone)のブランディング成功方法を書きましたが、当然成功には過去の失敗があるからです。
詳しくは書きませんが、ピピンアットマークやNewton、会社売却の危機、Mac互換機(全てジョブズが噛んでいない事も原因?)と、過去に失敗の連続だっただけにジョブズがCEOに戻ってから、AppleをPCメーカーからブランドへ切り替えたブランディングがすごいです。※Appleは2007年からコンピューター会社でなくなっています。
では、日本メーカーがブランディングに弱い理由ですが、今回はスマートフォン繋がりで携帯キャリアで説明させていただきます。
まずauですが、数ヶ月前までネットでは書かれているauイメージ(ブランド)は
- 「スマートフォンに乗り遅れた会社」
- 「ガラパゴスの中のガラパゴス」
- 「社長に先を見る目がない」
- 「企業病に掛かった末期」
と散々たるブランドイメージです。
なぜ、このようなマイナスイメージになってしまったかというと、
- ユーザーが求めている物を拒否。(この場合スマートフォン)
- ユーザー殺し(長期契約者へメリットが少ない)
- 遅い決定・アナウンス(出す出すと言いながら中々出さないスマートフォン)
一度、ユーザーを裏切ってしまうとイメージ・ブランドの回復は大変です。
ご商売をされている方も、自分ブランドを見直してみてください。
auはこの散々たるブランドイメージを払拭するために、「Android au」「au Skype」をキャッチに新機種を発表しました。
果たして、このキャッチ・企画が吉と出るか凶と出るか。
僕は凶になると思っています。
ナゼか?それはブランディングが下手くそだから。(言葉悪くてすみません)
まず「Android au」ですが、キャッチのインパクトは有りますが、Androidは既にdocomo・ソフトバンクから発売されています。
auはスマートフォンに乗り遅れた感を払拭したいためにAndroidキーワードを使ったのでしょうが、スマートフォン使いたいユーザーは既にauを離れdocomo・ソフトバンクへ2年縛りでスマートフォンを使っているでしょう。
2年縛りのため、そう簡単にauへ戻ってこないでしょう。
では、スマートフォンを使っていないauユーザーへアピールならAndroidでは判りにくいです。
スマートフォン=iPhoneと思っている方にはAndroidより、聞き慣れたGoogleを使った、「Google×au」の方が関心を持たれると思います。
それに今年の春にはWindows携帯出したばかりなのに・・・・。Windows携帯買ったユーザーを簡単に切り捨て過ぎです。
来年にはWindows7携帯が出てくると思いますが、そのときにはauは スマートフォン auにキャッチコピー変える気なのかな?
コロコロ企業キャッチ・テーマを変えてしまってはブランドも何も有りません。
ブランドを作るには芯となる理念や方針が必要です。
半年先も読めていない戦略だとしたら、まったくブランディングとして成り立っていない。
これじゃ~、2007年のDoCoMo2.0キャッチと同じ。
「Web2.0」キーワードに載っかって作ったキーワードは反感を買って「DoCoMo2.0」が「どこもにいてんぜろ」と読めることから「ドコモに移転ゼロ」
「ドコモにいい点ゼロ」と揶揄される体たらくで、直ぐにDoCoMo2.0キャッチは無かったことに。
それ以外でも、docomo、ソニーはWeb戦略が下手くそで、至る所で炎上してしまう。
日本企業は大きくなると商売の基本「誰に何をどのように」を忘れてしまっている。
消費者を誘導する提案ではなく、消費者と温度差の激しいサービスや商品。これではブランドイメージ構築どころか、ヒット商品が生まれません。
Appleのように、10年かけて市場を作り、パソコンを使ったことのない人にもAppleブランド認知させた事がまさにブランディングです。